洒落怖

京都の怖い話

眠れないおばさん

5年程前、帰省のため、福岡行きの新幹線に乗っていた。 その客車は、かなり空いていた。 新横浜で、一人のおばさんが乗り込み、通路向こうの席に 座った。
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熱いよお

叔母が死んだと聞かされた時、心に浮かんだのは悲しみよりもどこかホッとしたような安心感だった。 いつから自分は叔母を敬遠するようになったのだろう? 叔母の家には本当によく遊びに行った。 特に夏休みにはほとんど滞在しっぱなしだった。
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書き手の恐怖

恐怖漫画家の超巨匠が何かのインタビューで語っていた(ように記憶している)話。 彼の家は非常に変わった作りになっている。屈折した廊下や歪な天井。 加えて壁から屋根から様々な蛍光色でサイケに塗りたくられている。 インタビュアーがその理由について問うと、巨匠はこう言った。
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卵の中にあったもの

知り合いの、警察関係者に聞いた話です。  去年、この近くであったバラバラ殺人事件、覚えてますか?  若い女性の部屋で、男のバラバラ死体がみつかったってやつ。その話です。  ああ、別にスプラッタな話しようってわけじゃありません。状況はそうですけど(笑
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読心術

三年ほど前の夏の話。 友人の部屋で大学の講義をさぼり、何するでもなくダラダラしていた。 他愛も無い馬鹿話、その中で友人がふとこんな事を口にした。
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公園のトイレで目撃した恐怖の真相

夜中に、公園のトイレに入ったのよ。 その公園は交差点の分離帯のようなところにあって、 まあ、騒がしいところにあったわけよ。 公園のトイレってやだねぇ。特に夜中。 そのときも、バリバリにやな感じがしてたのよ。 トイレの中は、明るく、清潔な感じだったよ。 でもね、それが逆に気持ち悪くなったよ。
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入浴中の事故死

入浴中に、ぬるかったのでガスをつけたまま、恐らく心臓発作で死んだ人がいた。 知人が発見した時には、湯がグラグラ煮立っていた。慌てて救急車を呼んだ。 やってきた救急隊が両肩を持って引き上げたら、湯につかっている部分の骨だけがズルズルっと持ち上がり、身は残ったそうだ。
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母屋とは切り離され、敷地の北東の角、つまり鬼門にあたるところにその厠は建っていた。今でこそ、田舎でも簡易水洗のおかげで明るく、清潔なトイレに変身したが、ほんの数十年前までは、薄暗く、不潔な汲取り式の便所が大半だった。Kさん宅の厠も、壁はとこ...
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闇の深さを知った夜

学生の頃、夏に男4人と女1人の計5人でとあるホテルの廃屋へ「肝試し」に行った。 そのホテルの場所は別荘地のような、周りを森に囲まれた場所に建っていたので、夜11時過ぎについたときはあたりに人の気配は全くなかった。