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洒落怖

姦姦蛇螺(かんかんだら)

小中学の頃は田舎者で世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと3人で毎日バカやって荒れた生活してた。オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろ...
大阪の怖い話

新聞奨学生

1980年の4月。大学という大学を落ち、オレは予備校生の身となった。「浪人」という名の何者でもない19歳の男に、親はもう一度無駄な期待と金を使い、さして意味の無い「新生活」が始まった。3月の半ば、念仏のように「やればできる」と繰り返す母親に...
洒落怖

八尺様

親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗るようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで...
洒落怖

ネットカフェの女

ネットカフェってあるじゃん?3日間連続で利用したことがあったんだけどさ、36時間以上は連続利用出来ないから1度追い出されるのね。今までマッサージチェアとかリクライニングチェアとかしか使わなかったから、寝るつもりもあってその時初めてフラット席...
ほん怖

浮かぶ顔

私が小学校五年生のときの話です。そのころ私はひとつ年上の兄と同じ部屋を使っていました。夜は、二段ベッドで上が兄、私は下で寝ていました。ある日、たぶん明け方近くだと思うのですが、私は夢か現かという状態のときに、金縛りにかかってしまいました。自...
ほん怖

談笑する声

私は霊感はまああるほうですが、実態をみることはできません。ただ、ここはいやなポイントであるなどということはだけは、わかります。 九段の靖国通りに面した、郵便局の前のあるビルに入ったときです。そのビルの10階で仕事をするようになったのですが、...
ほん怖

実験室

これは私が関東地方のある国立大学で助手をしていたときに実際に経験した話である。このようなことが続くと、何事もうまくいかないのが世の常であるから、いまは退職して別の仕事に就いている。思い出すだけでも気が滅入る話を書き記そうと思う。 私が勤務し...
ほん怖

おかしな行動

ある女がおかしな行動を取るようになった。裸で出歩いたり物を壊したり。声まで代わってしまった。心配した家族は病院へと連れて行くが原因はわからない。そこでお寺に相談してみる事になった。住職は女をひとめ見るなり表情を曇らす。「水子霊です。かなり強...
ほん怖

着物を着た少女

「先輩、何か怖い話知りませんか?」「う~ん、怖いというかちょっと悲しい話なら・・・」Sさんは仲間から渓流釣りに誘われた。そこは釣り仲間でも有名な穴場で旅館も中々予約が取れない場所だった為、すぐにOKした。当日、仲間が仕事で来れなくなってしま...