短編

ほん怖

山の中の小屋

俺が厨房一年生の時に経験した事なんだけど山の中に小屋があって、そこの屋根裏に浮浪者がいるって友達が言ってたのでちょっと見に行こうかって事になって山小屋に行ったんだけど浮浪者はいなかった。それから半年位たった後に、四人の同級生とプールに行った...
洒落怖

笑う死体

知人に聴いた話である。とある山小屋に泊まったときのこと。部屋に入ったとたん鼻がひん曲がるほど臭気が充満している。部屋の中を丹念に探してみたが臭いの元となるようなモノは無かった。皆、首を傾げることしきり。しかし、このままではここで寝ることも出...
ほん怖

黒目

二ヶ月くらい前、隣の部屋から女の子の絶叫が聞こえた。バット持って行ってみると半狂乱になって泣いていた。話できるような状態じゃなかったけど、どうも家中の写真や人形の眼がつぶされていたらしい。みんな黒目だけになっていた。その子はすぐにいなくなっ...
ほん怖

アワビの密猟

かの奥尻島とも程遠からぬ、ある猟師町。土地柄、「あわびの密猟」が任侠道の人たちのシノギとなっていた。その日の晩も組の者があわびを獲っていたのだが、その最中に例の大地震が起きたのであった。しかし海中にいたためか、彼らは全く気づかなかった。で、...
洒落怖

お迎え

父親の親戚の話。その親戚の人(仮にAさんとしておく)は、農作業中に誤って振り下ろした鍬を自分の足にヒットさせてしまい、足を大怪我してしまった。医療技術も進歩していない昔でおまけに片田舎であったから、Aさんは片足切断の上、死線を2~3日さまよ...
ほん怖

クワガタ採り

昔田舎で,くわがた とか かぶと虫を,採りに行った時と思ってください空が,完全に明け切る前に行くのがベストというわけで朝4時ころの暗いうちから起き出て,友達とつるんで行ったわけ。薄暗い中を枝をかき分けながら,目星をつけていた所をあれこれまわ...
ほん怖

受話器の向こう

バイトの面接を受けようと、フロムエーか何かを見て電話をかけた時の事です。「もしもし…」などと言ったのですが、返答がありません。ただ受話器の向こうから赤ん坊の泣き声が聞こえていていました。しかも受話器の遠い所からです。不思議に思いかけ直してみ...
ほん怖

髪を振り乱した女性

「月はどっちに出ている」のヤンソギルが書いていた話が怖かった。彼はもともとタクシードライバーだったんだけど、そこで聞いた話。同僚が武蔵野のほうを運転中、墓場の近くを走った。いやだなあ、と思ったら髪の毛を振り乱した女性が車に向かって鬼のような...
ほん怖

優しかったお婆ちゃん

さとし君は小学三年生、大のお婆ちゃん子だった。学校から帰ると、さとし君はいつも二階のお部屋からお婆ちゃんによばれる。たばこのおつかいをたのまれるのだ。五百円玉をわたされて二百五十円のたばこを買ってくると、残りのお金はさとし君へのおだちんだ。...