洒落怖全話

少し遠い公園

洒落怖
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その日、私は息子を連れて散歩に出ていた。

小春日和の、気持ちの良い昼下がり。ベビーカーに乗った息子は、ニコニコ笑顔。

今日は息子の機嫌も良いし、少し遠出してみようかな。。

。これが、そもそもの間違いの元だった。

ベビーカーを押しながら、息子に色々話し掛けて、私はとても幸せな気分だった。そうこうしているうちに、いつも行く公園よりも、少し遠い公園に着いた。

息子よりは大きいが、2~4歳ぐらいの小さな子供たちが、砂場で遊んでいた。そのすぐ側で、その子供達の母親と思しき女性達がベンチに座って話し込んでいる。

ごくごく「普通の」公園の風景・・・・・・・「普通」の公園の風景?砂場で遊んでいる子供達の手元・・・・・チラッと何かが見えた。スコップで埋めている。

何を?目を凝らして見てみる。ここからではよく見えない。

もう一度、今度はベビーカーを押しながら、ゆっくりと近づいて見る。・・・男の人の・・・・手・・・・・?・・・・・・のように見えた・・・・けど・・・見間違い・・・だよね?!自分に言い聞かせつつ、近寄ってみる。

やっぱり男の人の手・・・・気が遠くなりそうになった・・・・息子の泣き声で、ハッと我に返る。振り返ると・・・・砂場の子供達の母親達が・・・息子のベビーカーの側で笑っている。

息子の手に、画鋲を握らせながら・・・・・・・息子の手は治ったけど、二度と行きたくない公園。思い出しただけで、ゾッとする。

少し調べたら、画鋲を握らせた上に、息子の手を握り締めていた奥さんの舅が、未だに行方不明だそうで・・・・・・

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