全話

ほん怖

受話器の向こう

バイトの面接を受けようと、フロムエーか何かを見て電話をかけた時の事です。「もしもし…」などと言ったのですが、返答がありません。ただ受話器の向こうから赤ん坊の泣き声が聞こえていていました。しかも受話器の遠い所からです。不思議に思いかけ直してみ...
ほん怖

髪を振り乱した女性

「月はどっちに出ている」のヤンソギルが書いていた話が怖かった。彼はもともとタクシードライバーだったんだけど、そこで聞いた話。同僚が武蔵野のほうを運転中、墓場の近くを走った。いやだなあ、と思ったら髪の毛を振り乱した女性が車に向かって鬼のような...
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病魔

怖くないかもしれませんが、取り合えず私が若かりし頃のお話を・・・私がまだ師匠の元で修行をしていた頃の話です。 ある日、師匠の家から私の自宅へ帰る途中街を歩いていると中年の男性が私の前を歩いていました。霊力を持つ私にはその男性の背中に黒いモノ...
東京都の怖い話

田中河内介の最期

大正時代の始め頃、東京の京橋に「画博堂」という書画屋があって、そこの3階には同好の志が集まって持ち寄った怪談話をかわるがわる話し合うということがよく行われていた。 ある日、その画博堂に見なれない男がやってきて、自分にも話をさせてくれと言う。...
北海道の怖い話

高校の寮

北海道Y市の高校に通ってた頃の話です私は親元を離れ、N寮に入っていました入って直ぐ、先輩に「ここは出るよ」と話を聞き以下の説明をされました。ちなみに、その寮は建物は古く、小さな病院みたいな作りでした。(トイレなど水周りはタイル張り、床と壁は...
滋賀県の怖い話

阪神大震災の時

残念ながら作り話じゃないです。オレが経験した実話です。6年前の阪神大震災のとき、ホストスナックで働いてた俺は、そのとき一緒に閉店作業をしてたカズってやつと二人で潰れたビルに閉じ込められた。閉じ込められたというより二人とも気を失ってて、ふと気...
ほん怖

優しかったお婆ちゃん

さとし君は小学三年生、大のお婆ちゃん子だった。学校から帰ると、さとし君はいつも二階のお部屋からお婆ちゃんによばれる。たばこのおつかいをたのまれるのだ。五百円玉をわたされて二百五十円のたばこを買ってくると、残りのお金はさとし君へのおだちんだ。...
じわ怖

寮のベッド

これは学校にまつわるっていうか俺の体験談なんだけど。うちの学校(とはいっても十数年くらい前の卒業生なんだが)は半寮制の学校で学校から遠い人は学校の近くの寮に入るっていうシステムだった。ちなみに中高一貫教育で 大体中1~中2、中3~高1、高2...
じわ怖

門の前の女の子

私は職業柄、深夜遅くまで自宅で作業している事が多い。そんなある日の深夜、ふと窓に何かがぶつかる音がした。夏だったら私の自宅は田舎なので、カナブンか何かだろうと思うが、その時の季節は冬だ。不審に思った私は部屋の換気もかねて、窓を開けて外を見て...