ほん怖全話

山キャンプ

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高校生のグループと一緒にナイトハイクに出かけました。私と、もう一人別のリーダーのグループも一緒でした。

星を見たり、わざと明かりをつけずに歩いたりとしているうち、湧き水の所まで行きました。


 もう一人のリーダーが気を利かせてキャンディをみんなに配りました。でも、1個足りません。
 「14人のはずだけど。誰か1個余分にとってない?」
 「えっ一人多いの?」
 「お前、誰だ!?」
 とみんな面白がって収拾がつきません。
 「全員その場を動くな!人数を数える!」


 私も冗談めかして言いました。向かって左からあだ名(キャンプ中のコードネーム)を呼んでいきます。
 「ジャック、ポカリ、マーブル、・・・サスケ、」
 9人目まで呼んで次の一人を指差そうとした時、みんながわぁっと逃げ出しました。私も遅れてダッシュ。


 キャンプ場に戻って点呼をとると、人数は元通りに。みんな口をそろえて言うのは、「顔が分からなかった」。
 みんな月明かりで誰だか分かったのに、そいつだけ分からなかった。とにかく10人目を見た瞬間、その場から
 逃げ出したくなったのです。私も含めて。

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