長崎県の怖い話洒落怖全話

落書き

この記事は約1分で読めます。

十数年前だけど
地元に地下道っていうか
線路の直下をくぐる道があったんよ

荒れ放題で落書きだらけだったんだけど
その落書きの中で十数メートルに渡って

「こ こ で ひ と が こ ろ さ れ ま し た」

って長々と一文字ずつ書いてある落書きがあったんよ

学校でもみんながちょっと怖いから
行きたがらないという程度の認知度

友達が夜、
剣道の練習から帰るのに
そこを歩いて通らないといけなくなったんだけど
途中でその落書きが見え始めて怖くなったから
走って通り抜けることにしたそうなんよ

で、周囲は
JRの敷地と大きい運送会社の敷地が半々になってて
車とか列車の音が絶えず聞こえてる場所なんだけど
友達が走っていたら、

その車とかの低くて小さい
「ブォー」とか「ゴォー」が
落書きを通り過ぎる瞬間だけ
人の声と騒音の中間ぐらいの音で

「コーーー」「コーーー」「デーーー」「ヒーーー」「トーーー」「ガーーー」…

と聞こえ始めて
恐怖がMAXになった友達は全力疾走したんよ

そしたら落書きを余計に早送りしてしまって

「コーローサーレ…」

になったので聞こえないように

「わああああ!」

と絶叫しながら走り抜けたそうだ

それ以後、
友達は剣道の帰りは
その操車場を大きく回り込んで帰るようにしたんだと

コメント