じわ怖

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遠距離恋愛

これはちょうど今ごろの話です。 K子さんは彼氏と遠恋している大学生でした。 遠恋といえど二人は地元は同じで、長期休みには地元でいっしょに過ごすことができました。 大学4年生の時の夏休み、彼女は7月の下旬から休みでしたが、彼は8月からでした。 先に地元に帰った彼女は、毎日のように電話をして、 『早く会いたいよー』 と甘え、彼氏も 『休みになったらすぐに帰るよ』 と答えていました。しかし、8月を目前にひかえたある日。突然彼が、 『ごめん、帰るのちょっと遅くなりそうだよ』 と言
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亡くなった奥さん

タクシー運転手の奥さんが、まだ五才になったばかりの子を 残して亡くなった。 父親は仕事ででかけている時間が長く、そのあいだ隣の家に子どもを 預けていたのだけれど、深夜になっても帰ってこないのものだから、 親切で面倒をみていた隣人もさすがにしびれを切らして、子どもを
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校長先生の持ち家

友達の中学教師。新任できた田舎の中学の周辺、これというアパートが ないので、校長先生の持ち家を貸してもらうことになった。 小さな一戸建てなんすけど、昼間でも薄暗い。 窓の外が切り通しの崖になってて、日影なんだね。 最初は、友人も窓をあけてたんだけど、だれかにみられている気がして、 カーテンを閉めきりにするようになった。 夜寝ると、窓に顔がびっしり並んでる夢ばかりみて、おかしいと思いだしたら、 両親が様子をみにきた。 「昼からカーテンしめちゃダメでしょ」とパーッとカーテンをあけ、 外が草ぼうぼうだから、ちょっとむしってくるといって、軍手はめて でかけていったものの、十分もたたないうちに青い顔で戻ってきて、 引っ越しをすすめる。 造成される前、どうも墓山があったらしく、墓石の類がまだ草の中に、 ゴロゴロしてたんだってね。 あわてて引っ越したそうだ。 今彼女、町中のお寺さんの横にあるマンションにすんでる。 日当たりはいいし、見通しはきくしで、快適だそうだ。幽霊の気配もゼロ。 墓場だからとでるとは限らないのだね。
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不幸の三叉路

まだ実家に住んでいたころ近所で起きた話。 元々道路のない場所に、バイパス道路をとおした。 そのとたん、国道との三叉路の周囲の家で、まだ死ぬようなトシ じゃない女性が一軒ずつ亡くなっていくのね。 最初は配達途中の新聞販売店の奥さんが、その三叉路で交通事故で 亡くなった。(信号はある) その後一年のうちに、西側の家の若いお嫁さんが、胃潰瘍で大出血 して亡くなり、その裏の家の娘さんが自殺。 三叉路の東側の家では、高校生の娘さんが、
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壁の中

不動産屋で働く友人から聞いた話。 その友人が担当するマンションの空室に 一部屋だけ他と雰囲気の違う部屋があった。 その部屋に入ると、いつもなにか違和感を感じていたのだが、 ある日その部屋の廊下が、他の部屋より1m位短いことに気づいた。 他の部屋よりも短い廊下が、いつもこの部屋で感じる違和感の原因なのかと 友人は思ったそうだ。 しかし、なぜ短いのだろうと思い、廊下の突き当たりの壁を叩いてみると
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タバコ屋の婆さん

20年くらい前の話。朝、タバコ屋の前を通ったらおばあさんがじっと座っていた。夜、前を通り過ぎるとやっぱりおばあさんが座っていた。次の日通夜だった。おばあさんのだった。
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後悔

何年か前、大晦日に友達と遊んでから朝帰りして、 自分の部屋で寝てました。 そしたら、夢とわかってる夢をみたんです。どのようなものかというと 家に帰る途中に、電信柱や壁やらのあちらこちらに 「いのちをたいせつにしよう」や「後悔さきにたたず」 など半紙に筆書したものがペタペタはってある・・・というものなんですけれど まわりには誰一人歩いておらず、道のあちらこちらに血のようなものがとびちって いて、不気味な夢だな~と思いながら歩いてました。 そして家に近づいたときに母親に起こされて目が覚めたんですけれど、 母親はすっごく怖い顔で「この部屋で寝るな」って言うんです。 「なんで?」って聞いたら、 「今ここの上の部屋(集合住宅に住んでました)に仏様がいるから」と 言うので、なんか気持ち悪い夢見たのはそのせい?と思いました。 そのあとおせちを食べていたら、父親が 「飛び降り自殺だったからなー。」 とボヤいてました。 そのときは本気でゾッとしました。 あの人は飛び降りてから後悔したのでしょうか?
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生き返る

火葬場で働く人の証言だそう。 いや、今までに何千体以上の白骨を見て来た知り合いによると、 生き返ったとはっきり判るみたい。 焼く途中、人体はボクサースタイルみたいな体勢になるらしいが、 (火葬中、トラブルが起こり、緊急停止させた時、生焼けのを見たらしい) それとははっきり違うみたいよ。頭蓋骨が煙突の真下にあるとか、 断熱ドアの近くにあったりするみたい。 ボクサースタイルになるだけだったら、こうはならないって。 その知り合いが就職する前からいた人は、絶叫を聞いた事があるそうな。
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手形の正体

友達の先輩Aとその彼女Bそれから、先輩の友達Cと その彼女Dは流れ星を見に行こうということで、とあ る山へ車を走らせていました。山へ向う最後のガソリ ンスタンドで給油を済まし、いざ、山へ向おうと出発 しました。ガソリンスタンドを出て程なく走ると車の 通りの少ない林道のようになり、もちろん街灯もない ので周りは薄気味の悪い闇に包まれていきました。