長編

じわ怖

アカジイサン

妖怪か・・・・ アカジイサンって知らねーかな 漢字で書くと垢爺さんだと思うんだが・・・ ただの老浮浪者みたいな感じだけどなんか違うんだよな 薄汚れた小豆色のスニーカー履いててマジで垢だらけだった アカジイサンは飛ぶんだよな
じわ怖

霧の中のバス事故

それは十年くらい前のことです。彼が大阪のテレビの仕事を終わらせて、翌日のラジオの仕事のために東京へ夜っぴて移動しなければならない時があったんですね。 それがテレビの収録がかなり長引いてしまって電車がなくなってしまったんですよ。で、テレビ局に車を借りてマネージャーの運転で東京まで帰ることになったんです。
洒落怖

熱いよお

叔母が死んだと聞かされた時、心に浮かんだのは悲しみよりもどこかホッとしたような安心感だった。 いつから自分は叔母を敬遠するようになったのだろう? 叔母の家には本当によく遊びに行った。 特に夏休みにはほとんど滞在しっぱなしだった。
洒落怖

卵の中にあったもの

知り合いの、警察関係者に聞いた話です。  去年、この近くであったバラバラ殺人事件、覚えてますか?  若い女性の部屋で、男のバラバラ死体がみつかったってやつ。その話です。  ああ、別にスプラッタな話しようってわけじゃありません。状況はそうですけど(笑
洒落怖

母屋とは切り離され、敷地の北東の角、つまり鬼門にあたるところにその厠は建っていた。今でこそ、田舎でも簡易水洗のおかげで明るく、清潔なトイレに変身したが、ほんの数十年前までは、薄暗く、不潔な汲取り式の便所が大半だった。Kさん宅の厠も、壁はとこ...
洒落怖

お化け屋敷に住んでいた話

これは私が小学生の頃・一人の転校生から聞いたお話です・ 彼女はそれまで親の都合で何度も転校してきたそうですが・ 私達の学校に転校してきた数を合わせると5回目か6回目という事でした・(正確に覚えていません・・・) 私達は「大変なんだなあ」と言いましたが・ 彼女は首を振りながら「今度の転校は少し事情が違う」と話し始めたんです・ その話によると・一つ前に住んでいた借家(一軒家)が・ 実は近所でも有名な「お化け屋敷」だったそうなんです・
洒落怖

見えないもの

地名という物は不思議なもので、その名前の由来を知らずに、 単に語呂のみでのイメージで勝手に類推して、何かしら招いて しまうようである。  流石に”三瀬”という名前では、強引な気もするが、 ”血洗島”然り”人首”然り。
ほん怖

帰省

去年の夏に約十年ぶりに実家へ帰省したときのことを書きます。 長くなると思いますので、少し読んでみて興味のわかない方は、どうぞ飛ばしてください。 私は現在二十八歳で、二十歳までに霊体験をしなければ、 その先そういったことを経験することはないなんて言われていますが、
ほん怖

万引きおばさん

大学生の頃、警備員のバイトをしていたんだが、ある冬にスーパーの夜間の巡回警備を任された。 巡回警備なんてやったことはなかったが、店に行って店長に話を聞くと、そのスーパーは24時間営業のため、夜になると近所のホームレス達が暖を取りに来るらしい。 店のイメージが悪くならないように、そのホームレス達を追い出してほしいということだった。