ほん怖全話

達哉くーん

この記事は約2分で読めます。

僕、中村 達哉(仮名とさせていただきます)が実際に体験した話

ある晩の事。僕は、夢をみていました。夢の中で私は、どこかの王宮のような
建物のハーレムのような場所にいました。


そこには、男は僕一人しか居らず、あとはその部屋いっぱいに女の子がひしめきあっていました。
その女の子全員が、「達哉くーん」と、頬をすり寄せてくるのです。


あまりに気分のいい状態にデレデレしまくりだったのですが、僕の両脇にいた女の子二人が突然、ロープを二本を僕の股の間に通し、左右に引っ張り始めたのです。


びっくりした僕は、二人に「うわっ!ちょっといてーよ!やめてくれっ」と言ったのですが、「あら、いいじゃない、達哉くーん」と言うばかりでいっこうにやめようとしません。

ふりほどこうと思っても、廻りにいた女たちがいつの間にか僕を押さえつけ全く動けません。
次第に痛みは増していきます。気が遠くなるほど痛み始めました。


とそこで、奇妙なことに気づきました。いつの間にか夢からさめているのです。


王宮も、女の子も消えています。しかし、痛みだけは続いていて左右に引っ張られているのです。体も動きません。何とか上体を起こそうとしても動けず、焦るばかり。痛みも頂点に、両足が今にも引きちぎられそうです。


「やばい、やばい、やばい、やばい、」そう思ったそのとき、ふっと体に力がはいり、体を起こすことができました。そして「いってーな、こんな夜中になんなんだ、コノヤロー」と、あまりの痛みに訳の分からない事を叫びました。


当然、誰が居るわけでもなく、呆気にとられました。


「まあいいや、寝よう」と思い布団に入ったその時です。

パタン、と静かに部屋のドアが閉まる音がして、廊下を歩いて去ってゆく音がしました。急に怖くなり布団をかぶったのですが、そのまま眠れぬまま夜が明けました。


誰もギャグにしかとってくれませんでしたが、みなさん、信じてもらえますか?

コメント